妊娠中は、ホルモンバランスの変化によりつわりや体調や食習慣の変化などにより、お口の中の環境が悪くなることもあります。それにより妊娠性歯肉炎やむし歯・歯周病が進行する可能性があります。
特に歯周病は、早産や低体重児出産、胎児に影響を与える可能性があるといわれています。 最近の報告では、歯周病にかかった妊婦さんに低体重児出産が起きるリスクは健常者の4.3倍程度と言われています。出産後に歯科治療に通おうと思っていても実際には自分のために時間を取ることは困難であったり後回しにしがちになり症状が出る数年後にはかなり進行してしまっているなんてこともよくある話です。また、近年のデータにおいて子どものむし歯の有無は保護者の方のお口の環境に大きく左右されることがわかっています。
妊娠中の場合、治療の最適期間は妊娠16〜32週の安定期といわれています。制限はありますが治療をすることもできます。レントゲン撮影は基本的には実施しない方針ですが、急性症状の場合、必要性と妥当性を判断して撮影することもあります。
将来のわが子の健康を守るにはまずは保護者の方の健康を守ることからと考えております。通院して頂く中で子どものむし歯予防、健全な発達発育、食育などのお話もご提供できればと思います。どうぞお気軽にご相談ください。